100年人生をどう生きますか?

こんにちは、ちょびです。

 

私は今、40歳です。あと20年働いて、5年は再雇用で働いて、その後は年金生活を送って、、、などと考えていましたが、どうもこの考えは甘いようです。

先日、公務員の定年を65歳に延長する方向で検討に入ったという記事を見ました。

公務員定年、65歳へ延長検討 年金開始引き上げに対応:朝日新聞デジタル

これで、あと25年は普通に働くことが事実上決定しました。まあ、再雇用でも働かないといけないんですけどね。

 

で、さらにこんな記事も見つけました。

平成29年9月8日 人生100年時代構想推進室看板掛け及び訓示 | 平成29年 | 総理の一日 | 総理大臣 | 首相官邸ホームページ

う~ん、人生は100年時代に突入するのですね。65歳まで働いても、人生を全うするまであと35年!

 

ちなみに、日本人の平均寿命の推移は内閣府によると以下のとおりです(単位は歳)。

1950年 男性:58.0 女性:61.5

2000年 男性:77.7 女性:84.6

2050年 男性:83.6 女性:90.3(共に推計値)

なんだ、2050年でも男性は85歳にも届かないじゃないか、とも思えるのですが、これは「平均寿命」のため、不運にも若くして亡くなった方も計算に入っています。

 

それでは、現在40歳の人はあと何年生きるのでしょうか?これは「平均余命」で考えることができます。厚生労働省による調査では、平成27年の平均余命が以下のようになっています(単位は年)。

40歳 男性:41.8 女性:47.7

50歳 男性:32.4 女性:38.1

60歳 男性:23.6 女性:28.8

70歳 男性:15.6 女性:19.9

80歳 男性:  8.9 女性:11.8

90歳 男性:  4.4 女性:  5.7

ちょっと分かりにくいですね。そこで各年齢の人が何歳まで生きられるのかに変換してみます(単位は歳)。

40歳 男性:81.8 女性:87.7

50歳 男性:82.4 女性:88.1

60歳 男性:83.6 女性:88.8

70歳 男性:85.6 女性:89.9

80歳 男性:88.9 女性:91.8

90歳 男性:94.4 女性:95.7

これによると、今40歳の男性は平均でおよそ82歳まで生きることになります。今から40年後は医療も発達しているでしょうから、90歳ぐらいは普通に生きられる時代になっているんでしょうね。

これほど高齢者が増えてしまっては、各種財源も持たないでしょう。当然、国は「高齢者も元気なうちは年金を受け取らずに働いて、税金を納めて」という考え方になります。

私の勝手な想像ですが、私が65歳になるころには、定年+再雇用で75歳まで働くのが当然の世の中になっていると思います。これでやっと老後が15年程度になり、全体として何とかなるのではないでしょうか。

 

すると、今40歳の人は残り35年の社会人人生が待っていることになります。

大学卒業後18年働いて40歳です。その倍ほどの社会人人生が待っている、ちょっと怖いぐらいですね。

この計算ですと、社会人人生がおよそ50年は続くことになります。ちなみに少し古いデータですが、創業後約10年で30%の企業が、約30年で50%の企業が倒産します(2011年 中小企業白書より)。

50年の社会人人生で、同じ会社に勤め続けることは、多くの人にとって難しい時代がすぐそこまで来ています。

終身雇用は崩壊しつつある、という人もいますが、日本では35歳以上の転職はやはり難しいことも多く(転職35歳限界説)、この年齢以上で思い通りの転職ができる人は少数派だと思います。

しかし、上記のようにそもそも企業が倒産しては終身雇用もあったものではなく、勤めていた人は転職せざるを得ません。

同じ企業に勤め続けられないとなると、次の企業で雇ってもらうためには「何か」ができないといけません。もちろん、技術職や専門職の方、管理職として実力のある方であれば、その能力(ポータビリティースキル:持ち運びのできる能力)で転職可能だと思いますが、一般的な事務・管理職は、その企業では役に立っても、他所では使えない能力しか持ち合わせていない人も少なからずいると思います(私もその一人です)。

また、たとえポータビリティースキルがあったとしても、50年の社会人人生の中ではそれらのスキルが陳腐化するため、新しいスキルを学ぶ必要性が生まれる、という人もいます。

50年の社会人人生、何をして、何を得て生きていくか。男性のキャリアも単線から複線になる中、私たちは昔よりより自由で、より難しい時代を生きていると思います。

個人的な話ですが、私は現在の一般事務だけでなく、英語やプログラミングに将来を見出しています。

英語は自動翻訳等が進化して、そのうちいらなくなる、という考え方もできるのですが、やはり機械を通さずに多くの人と意思疎通できるというのは、素晴らしいことだと思います。

プログラミンは、2020年には小学校で必修化されるそうです。あと20年もすれば、プログラミングができて当然の新人が社会にたくさん現れるでしょう。その時、「俺の頃はそんなのなかった」と、言って避けていけるでしょうか?それは私たちが新人の時に見た「パソコンができないおじさん」と同じではないでしょうか。

あの頃、私たちは人差し指だけでキーボードを打つおじさんたちを、冷やかな目で見ていたと思います。

終身雇用が難しくなり、一方で社会人人生が長くなる中で、キャリアはより自由に、より複雑になっていくでしょう。一つの企業、一つにキャリアに固執せず、強く、しなやかに人生を生きていきたいものです。